『向日葵』
―朽木さん!!どうしたの?元気ないよ?笑って笑って!!-
―ねえ、今度一緒にここのケーキ屋さんに行こう!すごく美味しいんだって!!―
―朽木さんはすごいな・・・強くてかっこよくて。あたしも頑張らなきゃ!!―
井上・・・
すごいのは私ではない、お前だ。
お前も、色々と辛い目に遭ってきたのだと聞く。
だが、お前はいつも笑っているではないか。
うつむくことがあっても、お前は顔を上げて前を見ようとするではないか。
どんなに目を背けたいだろう光景が目の前にあっても、お前は・・・
・・・決して逃げないではないか。
それは私には中々真似の出来ぬものばかり。
・・・井上は、夏の日差しに輝く向日葵のようだ。
どんな苦境に立たされようとも、自分の信じるものを貫き通し、見つめ続ける。
そんなお前に助けられたことも、沢山あるのだ。
助け助けられ、支え支えられ、笑い合い、共に悩み、共に歩む・・・
・・・これが「仲間」ということなのだと、私は知ったのだ。
死神には感情など要らぬ、と教わってきた。
涙も要らぬと教え込まれた。
だが、死神とはいえ・・・そう簡単に捨てられるほど私は強くはない。
そんな強さなら、それこそ私は・・・要らぬ!
だから、待っていろ。
お前は危険を顧みず私を助けに来てくれた。
誰も私を止めることなど出来ぬ。
今度は私がお前を助けに行く。
井上・・・お前が堂々と日の光を浴びられるようにな。
お前を決して、一人で枯らせなどしない・・・お前は私の「仲間」なのだから!!
向日葵をみて、真っ先に織姫ちゃんを思い出しました。
でも、彼女自身は結構悩んだりしてうつむきがちなところもあるので、
ルキア視点から見てみました。
ルキアからしたら、きっとこんなかんじかな、と。
自分のことを危険を冒してまで助けに来てくれた友達で、「仲間」で。
だからこそ、前を向いて走るルキアがいるんでしょうね。
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