『百日紅』
あなたは本当につかみどころの無い人です。
重大な問題について問いかけても直ぐにはぐらかされ、
その一方で物事の心理をきちんと見据えている。
あなたを信用してよいのかどうか分かりません。
捕まえてみようとしたところでするりと逃げてしまいます。
そしていつも何事も無かったかのように、気付けば「そこ」にいるのです。
安い女物の着物を羽織っていても、持っている品は本物。
浮世離れしているように見えて、その実、地に足が着いている。
真逆なものを備えているあなたを理解するのは大変です。
・・・そういえば、どこかで百日紅が咲いていました。
つるつると滑りやすい樹皮を持っているがゆえに「さるすべり」。
けれど、晩夏の日差しの下で悠々と紅を抱いて。
・・・誰も掴めないから、遠慮無しに悠々としているのでしょうか。
・・・どこか、あなたに似ている気がします。
そして何だか、ずるいです。
ふと、「百日紅」ってなんとなくあの飲兵衛隊長に似てるな、と。
紅をまとって存在感たっぷりなのに、つかみどころがない、と言う点が(笑)
そして、いつも困るのは・・・しっかり者の副隊長。
なので、彼女にぼやいていただきました。
でも百日紅って、結構材質的に硬いんですよね。そしてあの隊長も実際は剛健で。
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