「蔓も棘も糧にして」

 


散々前に進もうともがくこの足を絡め取られたことも、
何度も棘で引っかかれたかのように胸の内を痛めたことも、
今此処に至るまでに必要なものだったと思えるならば、
 


そんな葛藤の末に自分で咲かせた花が地味なものだったとしても、
その先に結ぶ実が色鮮やかなものになるはずだと信じて、
きっとこれからも突き進める、そんな気がするんだ。
 


今度また足を絡め取られそうになったら、その蔓を切ってやる。
棘で引っかかれた位で、泣き言は二度と言わねぇ。
いっそのこと、その蔓も棘も、更に花を咲かせるための糧にしてやる。
 


自分なりに納得できるような実を付けるまでは、
俺は絶対に、諦めやしねぇ。

 

 

 


それでいいんだろ、それで。

 

 

 

今回「かきもの」の御題にしたのは「サルトリイバラ」という植物です。

近縁種で「山帰来(さんきらい)」という棘無しのものがあり、漢方薬として有名です。

もっとも、この「サルトリイバラ」自体もよく「実もの」の生け花材料として花屋で売られていたり、リースに使われていたりしますので、

目にする機会は結構あると思います。

で、このサルトリイバラですが・・・実は三宅島の帰島後の復興事業の一環として栽培されているそうです。
火山性ガスにも強く、もともと結構なじみのある植物だったそうです。
そんなサルトリイバラの花言葉は、「不屈の精神」・・・三宅島復興にはぴったりだなと。

・・・そして、無事に復活した一護氏にも・・・本誌で頑張っていただきたいと思いまして。

 

 

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